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昭和思い出バス点描 [読書]

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今日はちょっと針のむしろ。
何せ、なにも出来ていないのだからして、怒られるのは当たり前。
ただ、人がいないのだから仕方ない訳ではあるが。

さて、ここ最近、寝る前に読んでいた本。

『昭和思い出バス点描』(小林愉・上野和秀編/NEKO Publishing刊)
私が大学生だった頃、学校まではバス通学でした。
駅からバスに乗ると、国道2号線を通って、切り返しの後の急坂で国鉄と山陽電鉄を越え、そこからは坂道をずっと登り続け、大学までほぼ1本。

今と異なり、パワステもオートマも無いバスで、よくあの切り返しを回ったなぁとか、よくあの急坂を登り切ったなぁと言う感じで、バス運転手の技倆に感じ入ったものです。

流石にボンネットバスではありませんが、隣の駅を走っていたバスは結構後々までワンマンカーでは無くツーマンカーでした。

この本は昭和50年代に撮影されたバスを中心とした写真を掲載した写真集です。
ただ、此の方々は関東を中心に活動されていた方だったので、どうしても東京のバスの写真が中心になります。
当時の世相、特に昭和時代の渋谷駅の情景や、関東私鉄各駅の点景など、貴重な時代の記録になっています。
勿論、バスが中心の写真ではありますが、当時の風俗や当時の町の風景、それにその地方を走っていた車の数々も昭和50年代を過ごした人だと懐かしく感じられるのでは無いでしょうか。

まだバブルの到来する直前だったので、余りギンギラギンの車体ではありませんでしたが、観光バスが未だ華やかりし頃で、デラックスな車体を競い、海外から2階建てバスを輸入する会社がぼつぼつと出始めていました。
東京モーターショーの写真でも、表の近未来の乗用車やコンセプトカーでは無く、裏に止めてあったメーカーの移動用バスや、値札付で展示していた2階建てバスの写真が結構撮影されています。

地方に行けば、丸っこいツーマンカーやボンネットバスがまだ幅を効かせていましたし、現在と異なり、各地方各地方で活躍していたボディーメーカーの独特のバスボディーが架装されて、各社独自色を競っていました。
それに、今はUDトラックス、三菱ふそう、日野、いすゞくらいしかメーカーが残っていませんが、当時は日産やトヨタもバスを生産していました。
そうしたバスも記録として残っています。

貴重な記録となっているのは、当時はまだほんの一握りしか海外に出掛けていない訳ですが、米国に行った際に撮影した米国製の保守的なバスだとか、沖縄で運行されていた729バス(沖縄返還時に米国式から日本式の交通体系に移行した際、切り替えられたのが730バスですが、729バスはその前の米国式の交通体系で運行されていたバスのこと)が、730バスに改造されること無く、海外に売られていて、それが改革開放が始まった直後の中華人民共和国で運行されていた写真は凄く貴重。
当時、まだ文革の余韻が覚めていなかったであろうに、良く撮影出来たものだ、と感心してしまいました。

元々が写真を主体とした本なのでかなり読みやすい本ですが、当時のことを思い出したりして、懐かしく感じました。

そうそう、バスと言えばエビ中のニューアルバムから先行で公開されたMVに、いすゞのボンネットバスが出て来ましたね。



昭和思い出バス点描 (NEKO MOOK)

昭和思い出バス点描 (NEKO MOOK)

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: ネコ・パブリッシング
  • 発売日: 2019/09/04
  • メディア: ムック



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