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辺境メシ [読書]

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今日も出勤。
流石に明日は雪の予想とのことなので、在宅勤務。

それはそうと、利益計画。
今日は上つ方に説明する日だったのですが、上位者がここ数週間臥せっているので(コロナでは無い)、その辺の仕事は全部下級管理職に回ってきます。

片方のリーダーが役に立たないのは何時ものことなので、取り敢ず放置して、もう1人と分担して計画書を作っていました。
で、通常は数年の計画を作る必要があるのですが、探してもそんなものは無い。
古株のもう1人の人に聞いたら、何回も手直ししすぎて締め切りを大幅に過ぎてしまい、社長が匙を投げたと言う話を聞かされました。

道理で、うちの部署に長期展望が無い筈だわ、と妙に納得。
しかし、何だかんだで月曜日に再レビューとなった為、この週末は下手すれば休日作業せざるを得ないのかも知れない。
土曜日はライブのハシゴをしたかったのですが。

その資料の作りも、上つ方の思い描いていた資料と全く異なるため、一から作り直しになるのか、弥縫策を何とか模索せねばならぬのか、初めての体験なので手探りで進める事になりそうな感じです。
やれやれ。

さて、昨日書けなかったここ数日会社の行き帰りに読んでいた本。
『辺境メシ ヤバそうだから食べてみた』(高野秀行著/文春文庫刊)

元々は週刊文春に連載していた記事を纏めたものです。
この人は、世界彼方此方の未開の地を訪れている人ですが、「郷に入れば郷に従え」をモットーに、各地の庶民生活に入り込んで、ルポをしています。
なので、その地の人々が食べる食べ物にも手を付けることが多い訳で。

中には我々日本に住んでいる者の想像を絶する食い物に遭遇する訳です。
連載では、まともな食い物についてのルポは少なく、各地のゲテモノ食いについて取り上げています。
しかも怖い物知らずで、現地の人々も目を丸くするような食べ方をして呆れられると言う事も屡々。

この本の構成は地域別になっています。
最初がこの人のフィールドワーク(と言って良いのかどうか)の中心でもあるアフリカ、次いで南アジア、東南アジア、日本、東アジア、中東と欧州、南米と分かれています。

この中ではアフリカと南米が一番強烈です。
そのメニュー?はアフリカではゴリラ、チンパンジー、芋虫、蟻…まぁ今だとWWFがすっ飛んでくるような代物。
東南アジアは、蟻の卵に鯰、田圃に住んでいる虫たちと、食事前に読んだら食欲を失う事確実な題材。
それからすると日本は未だマシで、鯨、わに(フカ)料理くらいでしょうか。

東アジアは中華料理というのが控えていますが、先ずは韓国料理のエイと蛸の躍り食い、中華料理では百足に蛇に豚の生血と人間の胎盤。
中東と欧州は、有名なシュールストレミングくらいが関の山で、この章はまだまともな食べ物が出て来ます。
最後の南米では、蛙をまるごと潰したジュース、巨大なモルモット、ピラルクが控えています。
勿論、この作者の本ですから、麻薬物質のカートやらコカやらも出て来ますし、酒の記事も多いです。

胃腸の弱い人は見ないで下さいと最初に書いてあったりして、行きは兎も角帰りの電車では空腹な訳ですから、食欲が減退するかと言えば、そんなことはありませんでした。
記述もかなりマイルドに抑えられているのでは無いかと思ったりする。

個人的にもっともトラウマなこの手の本は、大学時代の基礎教養で取った文化人類学の講義で出て来たイヌイットの生活誌でしたから、それに比べるとまだこの本はマシな方です。
イヌイットの食生活は、彼等の生活の理に適っているのですが、正直真似できません。

そう言えば、南米はあるけど北米が無いのは、作者が個人的にソマリランドに肩入れしているから北米に入国できないのでは無いか、なんて勘ぐったりする。
後、中国はあるけどロシアも無いですね。
これも庶民の中に飛び込んでいけないのかしら、と思ったり。
単に、記事になるようなネタが無いだけなのかも知れませんが。

辺境メシ ヤバそうだから食べてみた (文春文庫)

辺境メシ ヤバそうだから食べてみた (文春文庫)

  • 作者: 高野 秀行
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2020/11/10
  • メディア: Kindle版



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