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地図で読むアメリカ [読書]

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今日から師走。
もう後1ヶ月有りません。
そろそろ年賀状を考えねば。
しかし、未だ年賀状すら買っていないとな。

てな訳で、今日はここ最近通勤の行き帰りに読んでいた本の紹介。

『地図で読むアメリカ』(James M. Vardaman著・森本豊富訳/朝日新聞出版刊)
今年の4月に出た本ですが、要は大統領選挙を当て込んだ本では無いかと思います。
そうは言っても、変な本では無くて、意外に面白い本でしたし、丁度大統領選挙と同時並行で読んでいた本でもありましたので、それぞれの地域がアメリカと言う中央権力に対して、どの様に考えているのか、スタンスはどうなんだ、住民の動向は…などと言った疑問に答えてくれるものでもありました。

アメリカ合衆国と言っても、この大統領選挙で出て来たように、一塊の国では無くて、様々な考え方を持った州の集合体であると言うこと。
とは言え、州ごとに異なる考えを持つと言うよりかは、歴史的な背景を基にした結合で、1つの州に括ることが出来ず、似たような歴史的背景や住民構成、産業傾向などを見ていくと、大雑把に言って10の地域に分けることが出来るそうです。

歴史的には最初に米国が産声を上げた東部の独立13州、その後、様々な移民がやって来て坩堝となったニューヨーク大都市圏、貧困地帯であるアパラチア地域、綿花と奴隷で大儲けしたサウス地域、早くから工業化が進んだノース地域、旧フランス領だったルイジアナを中心とするハートランド地域、俗に言う西部地域…但しこれには何故かアラスカが含まれますが…、太平洋岸でアジア地域に門戸を開いていた西部の太平洋沿岸、旧スペイン領だったサウスウエスト地域、大陸から離れたハワイ地域になります。

これらそれぞれが、どの様な住民構成で、どんな歴史を辿り、その地域からどの様な影響を受けてきたのかと言うのを1章ずつ割いて論じています。

一つ残念なのは、あくまでも米国の50州がメインであって、準州は含まれていないこと。
なので、大きな準州であるプエルトリコやグアムなどの海外諸島領域は含まれていません。
それは逆に言えば、アメリカ合衆国という国から疎外された地域では無いかと思います。

大統領選挙の選挙人を選ぶ予備選挙からも、これらの地域は外されていますから。
こうした部分にも光を当てると、もっと深い透察が出来るのかな、と思いました。
此の点のみが残念です。
例えば、プエルトリコはサウス地域に含んでも良かったでしょうし、グアムはハワイ地域に含んでも良かった様に思えますね。

それは兎も角、大統領選挙の票の行方を観ながら、この本を読むとより深くアメリカと言う国が理解できるのでは無いかと思います。

地図で読むアメリカ

地図で読むアメリカ

  • 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
  • 発売日: 2020/04/20
  • メディア: Kindle版



タグ:読書 日記
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