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アイドル歌会公式歌集 [読書]

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今日はNISAの日と言う事で、投資に金出せと何処からの差し金か知りませんが、国民を博打に駆り立てるのに余念がありません。
個人的には、投資=博打と言うイメージが強いので、余程の事が無い限りそう言うことはしません。
ましてや、ここ最近は株高が先行して、明日にでもバブル相場を超える位の株価になるらしい。
手許に400万円あれば、100万を国債に、100万を現金、100万を投資に、100万を貯金と言う感じでリスク分散をして、何が起きても傷は最小限に出来る様にするのが理想なのですが、そんな資金に余裕のある人ばかりでは無く、そうした人ほどハイリスクハイリターンの一攫千金の夢を見て、一点買いをする訳で、ドンと落っこちると傷が深くなる、と。

個人的には、今は投資するよりも国債とかの方が良いのでは無いかと思いますけどね。
今の株価を見ていると、いつ底割れするのか判らない怖さがあります。
大体、煽る人ほど自分達はそうした商品を買わないのですから、損するは個人ばかりなんですよね。

そんな話は置いておいて、ここ数日、通勤の行き帰りで読んでいた本の紹介。
『アイドル歌会公式歌集1』(編者:俵万智、笹公人、吉田尚紀/短歌研究社・講談社刊)。
1があると言う事は、今後2が出る可能性も有るかなと思ったりする。

俵万智さんが絡んでいると言う事は、ガチの短歌集で、アイドルのお遊び的な本では無いです。
そして、出版元も短歌研究社という、短歌の出版をしているガチの出版社。

元々2020年に俵万智さんが『ホスト万葉集』と言う新宿のホスト達が詠んだ短歌を編者になって成功を収めたのが発端で、アイドルが短歌を詠んだらどんな作品が出来るんだろうと、笹公人さんがニッポン放送のアナウンサーであるゴボウこと吉田尚紀さんに声を掛けて、2021年に第1回を開催して以来、チケットの取れない名物企画になり、1年分の作品を書籍に纏めたもの。

総勢14名のアイドルが参加して100首余りの短歌を収録し、更に彼女達が考えた上の句或いは下の句に、ツイッターでヲタ達が付句をした1,000首余りを掲載しています。
勿論、それなりに文学的素養のあるアイドルさんが参加しているので、時には俵万智さんや笹公人さんを唸らせる様な句も出て来て、31文字のファイティングバトルの結果が並んでいます。

毎回のルールとしては、運営から2つのお題が出され、それに沿った句を考えると言うものと、後、お題が自由な自由句の最低3句を考えるというもの。

スタダからはエビ中の真山りかさんと、いぎなり東北産の律月ひかるさん、ソロアイドルで浪江女子にも所属している播磨かなさんが参戦。

真山さんの作品は結構真っ直ぐな感じの句が多く、やっぱりこう言った所性格が出ているなぁと思ったりする。
俵万智さんが推敲してアドバイスをした句もあったのですが、手直しせずにそのまま行きますとキッパリ告げたなんて言う裏話もあったりして、普段の真山さんが垣間見える感じがしました。

律月さんの作品は俵万智さんが激賞しているくらい、ワードの選び方が独特で、最近作詞もやっていると言う事なので、言葉遊びをうまく句に昇華させている天賦の才があるのだなぁと思いました。
普段の言葉選びも独自の世界を築いていて、まさにうさぎ天使魔法少女ワールドだと。

播磨さんの句で印象に残ったのが、2つのグループの解散に立会ったことに対する感慨を詠った句。
普段、おちゃらけた印象しか無かったのですが、その影に深い透察力を持って居たのだなぁと、そしてアイドルをまだまだ続けて行こうと言う強い意志を感じました。

他にも様々なアイドルさんが印象深い作品を残しています。
その中にはコロナ禍の波に抗えなくて、解散したグループのメンバーもいれば、自ら卒業を選択したアイドルさんもいます。
一瞬の刹那を切り取った様な作品もあり、単に色物の句会の短歌とは思えませんでした。

恐らく、作詞をするアイドルさんはこうした31文字の世界でも通用すると思うのですよね。
他のアイドルさんでも面白い句を作り出す人はいるのでは無いでしょうか。
今後、第2弾、第3弾が出るのか気になるところです。

アイドル歌会 公式歌集1

アイドル歌会 公式歌集1

  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2022/09/12
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



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