死神の恐笑 [日記]
今日は朝いきなりの津波警報でビックリです。
台湾の大地震で被害が心配ですが、あの国は政府がちゃんと機能しているので、大きな被害が出ないでしょうね。
そしてまた、先日の能登大地震と対応が比べられるのでは無いかなぁと思う。
他の国の心配はしても良いけど、自国民の生活が成り立つようにするのがそもそも政府の存在意義でしょうに。
ところで、先月に元NHKアナウンサーで「NHKの重要無毛(むけー)文化財」こと鈴木健二さんがお亡くなりになられたとか。
御年95歳とのことで大往生だなぁと思いました。
お兄さんの鈴木清順さんも90過ぎで亡くなったので、長命の家系なのでしょうか。
本人も良くここまで生きることが出来たなぁと思ったでしょうね。
15年前に出された『死神の恐笑』と言うエッセイは、自身の病歴を書いたものでした。
それに依れば、尋常高等小学校1年生で患った中耳炎からその病歴が始まり、旧制中学3年生で腹膜炎寸前の虫垂炎、東京大空襲は命からがら逃げ延び、NHKに就職して赴任先のインドで食中毒、40代半ばに太り過ぎから糖尿病や尿路結石、痛風、50代で腎臓病となって腎臓摘出、67歳には頸椎狭窄症で入院したものの2年後には軽快、77歳には敗血症で入院、全快して退院したのも束の間、直ぐに今度は動脈瘤で再入院し、手術するか手を拱いて死ぬかのどちらかの選択を迫られたとか。
これも、数千例の手術の後に動脈瘤が消失すると言う僅か2例のうちの1例となります。
そして、80歳になると今度は再び頸椎狭窄症が再発しました。
それから15年も生き延びた訳で、死神に取り憑かれたと本人は書いていましたが、それでも死の淵から何度も生還しているので、死神以外の何かが憑いていたのかも知れませんね。
因みに本人、身近な人の突然の死を予知する能力の持ち主だったそうで、局アナ時代に3人ほどにそんな予兆を見たと書いていましたし、死神を何度も見かけたそうです。
今回、死に臨んで、やはり死神と会話したのでしょうか。
15年前の本ですが、その後私も、胆嚢を取り出したり、敗血症でぶっ倒れたりしていますから、ある意味鈴木健二さんと良い勝負なのかも知れません。
まぁ、そんな有名人と張り合うのも烏滸がましいですが。
NHKの始末書作成記録など、数々の逸話を持っている人ですが、近年はアナウンサーもタレント化してしまって、破天荒なエピソードを持つ人もいなくなりました。
勿論、コンプライアンスばかりの世の中ですから、そんな破天荒な人は放送局にいられないでしょうし。
改めて、昭和は遠くなりにけりでございます。