SSブログ

ゆかいな珍名踏切 [読書]

TTW_A320-200_50006_0006.jpg

今日は在宅勤務。
しかし、突貫工事で作ったインフラが上手く機能せず、テストをしていたのですが途中おかしくなったりして、午前中で対応出来ず、午後にずれ込む。
これで明日から実戦投入という状態なので、上つ方が不安を覚えたのか、明日は出社になりました。

それにしても、明日は在宅でゆっくり仕事が出来る、と思っていたのが、急に職場で仕事することになったのでモチベーションを上げるのが大変です。
明日はぼーっと一日を過ごしそうな予感。

さて、ここ最近通勤の行き帰りで読んでいた本。
『ゆかいな珍名踏切』(今尾恵介著/朝日選書刊)。

前回も今尾さんの本を読んでいたのですが、地名ヲタだとついつい手に取って読んでしまいます。
で、今回は踏切の名称。
踏切に名前が付いているのかと言う疑問がある訳ですが、踏切で事故が起きたときにどこの踏切かというのを明示しないといけないですから、踏切の名前は大事。
ただ、駅とかそうしたメジャーな施設では無く、ただただ、道路が線路を渡るためのものでしか無いわけで、そうすると、数も多いですし一々名前を考えていられない。

かくして、地名から人名から果ては工場やら店の名前に至るまで、ありとあらゆるものが動員される為、こうした本のネタになっていくわけです。
正直、何も考えないのであれば、路線名に第1とか第2とか付けそうなものですが、それをしないのが昔の人の偉いところ。

本当に、片端から固有名詞を付けていっています。
例えば、集落にあれば集落名を付けるのはもとより、道に名前が付いていれば街道名、近くに大きな会社があれば会社名、更に工場があれば工場の名前、目立つ建物があればその建物の名前、近くにお店があればそのお店に至るまで、周囲の彼方此方から名前を集めては付けていますから、中には珍名となるケースもあります。

「馬鹿曲踏切」とか、「パーマ踏切」、「無名踏切」、「古代文字踏切」、「切られ踏切」、「勝手踏切」、更に「爆発踏切」というのが紹介されていますが、何れもその踏切の名前になるのには、様々な物語があったのであろうと考えられます。
それぞれの踏切の名称について、丁寧に解説してくれるので面白いし、分かりやすいです。

地名が昨今はいとも簡単に変なものに変更される御時世ですが、こうした名前は一朝一夕で変わりません(社名踏切を除く)。
神戸に住んでいたとき、阪神沿線にいましたから、打出村踏切とか精道村踏切と言った昔の村名の踏切が未だに残っていたりしたのを覚えています。

特にローカル線になればなるほど、古い地名が残っています(都会の踏切は高架化で淘汰されつつありますし)。
正に、古い地名の缶詰的なものに思えます。
凄いのは、殆どの踏切を現地に行って確認していること。
しかも、現地のその踏切名を知っていそうな人に取材して、由来を聞いている事だったりします。
都会だと完全に不審者扱いでしょうし、田舎だと他所者に冷たいように思えますが、そこは人柄なのか何なのかと言った所です。

パーマ踏切の項なんて、本当に一つの映画に出来そうなエピソードがあったりするし。
地名好きには結構面白い本では無いでしょうか。

ゆかいな珍名踏切 (朝日新書)

ゆかいな珍名踏切 (朝日新書)

  • 作者: 今尾 恵介
  • 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
  • 発売日: 2020/01/10
  • メディア: Kindle版



nice!(0) 
共通テーマ:日記・雑感