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よみがえる記憶 北陸の鉄路 [読書]

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今日は何もする気力が起きず、ぼ~っとする。
先週、椅子の肘掛けが壊れて破片が飛び散っていたので、掃除機を掛けて、後はニコ生でukkaとクラポのライブと、TIFの楽屋話を垂れ流して聞いただけで、珍しく何もしなかった。
先週日曜日に仕事をしていて、何だかんだで週休1日だったので、かなり疲れたようです。

ちょっと部屋の中を片付けないといけないのでしょうが、何もする気力がありません。
もう少し涼しくなると、まだ動き出せるとは思いますが。

さてここ最近、寝室で読んでいた本の紹介。
『よみがえる記憶 北陸の鉄路 1960-1984』(西脇恵、泉竜太郎共著/中日新聞社刊)
珍しく、新聞社が出した鉄道写真集です。
その昔、朝日新聞とか読売新聞と言った大手紙が年鑑的に出版していたものはありましたが、今回は、純粋に北陸在住の鉄道趣味の大御所さんが撮影した数々の鉄道写真を取り纏めて紹介したものになります。

従って、余り報道と言う観点からの写真はないです。
(とは言え、事故写真は幾枚かありますが)
北陸の鉄道は、今でこそかなり淘汰されましたが、その昔は北陸本線を軸に、その駅からフィーダー線が多数延びていました。

この本では、1960年代から70年代を中心に、石川、福井、富山各県の鉄道写真が多く掲載されていますが、中心になるのは著者が在住していた石川県で、北陸本線と北陸鉄道の路線が網羅されています。
この中にはコラムも挟み込まれていて、その時代時代の風景が切り取られています。
福井と富山については、写真こそ、それなりに掲載されていますが、1路線当りの写真はそんなにありませんし、コラムも掲載されていません。

とは言え、富山にしろ、福井にしろ、そもそもが扱っている書籍が少ない(精々が鉄道ピクトリアルで取り上げられている「私鉄車両巡り」くらい)ので、貴重な史料には変わり有りません。
車両だけではなく、新聞社が手がける写真集らしく、駅舎や、沿線の雰囲気や駅で待つ乗客達の表情と言った写真も掲載されていますので、その時代を表す資料としても有用ではないでしょうか。

石川県の鉄道の写真では、有名な三八豪雪の時期の写真も多数掲載されています。
国鉄のその時期の写真はよく趣味誌に掲載されていますが、北陸鉄道のそれなんかはかなり貴重です。
また、地元密着の鉄道趣味者らしく、廃線直前、そして廃線後の記録もきちんと撮影しています。

高度経済成長の中で、東京や大阪に人が集まって過疎化し、鉄道が維持できない路線はこの時期どんどんと休止、また廃止されていきました。
その時はどんな状態だったのか、写真に見事に切り取っています。

考えてみれば、人知れず廃止されていく路線も多い中で、日常の記録から廃線に至るまでの記録が残っているのは非常に貴重なんだなぁと思いますし、恵まれているなぁとも思います。
矢張り熱心な人がいれば、ちゃんと記録が残っていくのですよね。
何気ない写真でも、残しておくのは大事だと思わせてくれる写真集でした。

よみがえる記憶 北陸の鉄路

よみがえる記憶 北陸の鉄路

  • 出版社/メーカー: 中日新聞社
  • 発売日: 2020/07/27
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



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